茄子は夏の風物詩と知られ、古くは漬物として日本人の食卓に並んでおりました。現在では様々な料理に用いられる他、その品種も多種多様になり様々な形で食すことができます。「一富士二鷹三茄子」や「秋茄子は嫁に食わすな」など現在に伝わる言葉も多く庶民に親しまれてきたことが伺えます。
そんな茄子の料理や知識などをお伝えさせて頂きます。
茄子の基本情報
ナス科ナス属ナス科の1年草。1年草とは、1シーズンで花を咲かせ種をつけて枯れた後はもう花を咲かせることはない。次の年は残された種から新しい株が育つ。
茄子の名称は夏に実がなるので夏実が訛った説と、実の味から中酢味(なかすみ)の略である説があります。室町時代女官が女房言葉で「おなす」と呼んでいる。別名のナスビは「倭名類聚鈔(平安中期の書)」に書かれており元々は「奈須比」であったとされる。商人はナスビを「成す」として縁起のいい野菜として売り出した。なすに変えたことで繁盛し、自然と「なす」としての呼び名が広まった。
原産地はインドと考えられ、ビルマを経由して5世紀ごろに中国へ渡ったと考えられている。ヨーロッパには13世紀に伝わったが、もともと熱帯地域の作物であるため伝来直後は広まる事はなかった。
日本には8世紀に中国を経て渡来し、奈良時代から食されていたといわれ、東大寺正倉院の古文書(750年)に記されているのが日本最古の記録である。当時は貴重な野菜であったが、江戸時代頃より広く栽培されるようになり、以降日本人にとってなじみのある庶民的な野菜となった。
原産地のインドなど熱帯地域では多年草になるが、温帯地方では一年草になるという特徴がある。茎は黒紫色で高さ60~100cmになる。葉は互生し、葉身は卵状楕円形で葉縁は波打ち、葉柄に近い所では左右非対称になる。花期は夏から秋である。果実は品種によって形も色も様々、色は普通紫色であるが、緑色や白色のものがある。
果肉は密度が低くスポンジ状である。へたの部分には棘が生えているものがあるが、実を傷つけたり、収穫の利便性を考え現在では棘がない品種も開発されている。
茄子は寒さや乾燥には弱く、日当たりが良くて水を好む性質がある。茄子の切り口が茶色になる原因である「クロロゲン酸」は老化やがんの予防に効果が期待できる。
また皮の紫色の色素である『ナスニン』は抗酸化作用があるアントシアニン系ポリフェノールの一種である。
茄子の花言葉は真実です。ちなみになす科の野菜にはトマト、しし唐、ピーマン、唐辛子、じゃがいも、タバコなどがある。
茄子の旬
6~9月
茄子産地
高知県、栃木県、福岡県、熊本県などが主産地である。
茄子の栄養価
茄子には水分が多く、カロリーが少ない野菜であると言えます。栄養素としてはカリウム、βカロテン、アスパラギン酸、食物繊維が主に含まれています。夏野菜として知られています、夏バテの防止にカリウムなどは有効な成分。
主要栄養素
100g当たりの栄養素
生の場合(油炒めにした場合)
エネルギー 22kcal(79kcal)
カリウム 220mg(290mg)
βカロテン 0.1mg(0.19mg)
炭水化物 5100mg(6300mg)
パントテン酸 0.33mg(0.4mg)
マグネシウム 17mg(21g)
食物繊維を含む炭水化物はそれなりに豊富でカロリーも少なめなのでダイエットなどには効果的な野菜と言えるかもしれません。βカロテンはビタミンAに変換され皮膚や粘膜の免疫力を高めてくれる効果があります。
薬用として用いる茄子
茄子は古来より薬用として用いられてきました。その部位は果実やへた、花など様々な部位に及びます。
- 花・・・乾燥した花とクズの花と一緒に煎じ二日酔いの際に用いる。
- ヘタ・・・漢方では茄蔕(かてい)と称される。ナスのヘタは黒焼きにして、その粉末と塩を混ぜたもので歯を磨いたそうです。現在でいう歯磨き粉の役割を担っていました。現在でもナスの黒焼きが成分となった歯磨き粉が販売されています。
- 茎・・・乾燥した茎を水と共に煎じたものを患部に着けることで関節の腫れ、痛みなどに効果があるとされている。
- 根・・・乾燥した根を水と共に煎じたものを「あかぎれ」の患部につけると効果があるとされる。
- 果実・・・漢方では茄子(かし)と称される。果実を縦割にして切り口を患部に当てると良いといわれており、打ち身、捻挫、軽い火傷に効果があるとされています。
茄子品種
茄子は様々な種があり日本で約70種、なんと世界ではおよそ1000種もの品種があるといわれています。ここでは日本で栽培されている大まかな種類とその特徴を御紹介していきます。
小丸茄子(小茄子)
皮が柔らかく、種子がないのが特徴。京都の捥ぎ(もぎ)、東北の民田、山形の出羽がある。
丸茄子
扁球形の果実は、皮がかためで果肉が緻密なのが特徴。煮崩れしにくく、田楽などに使われる。信越地方、関西で多く栽培され、京野菜の加茂茄子が良く知られる。
卵形茄子。関東で出回っていた品種、中長ナスの需要により現在では減少している。
中長茄子
流通量が最も多い品種。皮・果肉とも柔らかく様々な調理法で使える。
千両茄子
卵形なすと中長ナスの交雑による改良品種。へたの近くまで濃い紫色になる。関東を中心に東日本で出回っている。
中長茄子に比べると胴回りが太く少々短い。
長茄子
果実の長さが20~30cmあり、果肉が柔らかいのが特徴的
米茄子
アメリカ品種ブラックビューティーを日本で改良した大型種。
ヘタが緑色なのが特徴である。果肉はつまっていて、新潟県魚沼産の長岡巾着なすが良く知られる。
なすの扱い方について
なすはアクが強く切った切り口が黒くなるなどするためその扱い方次第で料理の見栄えなどが変わってしまいます。皮の下の部分には苦味があり、油との相性が良い食材です。アクを多く含むことから生食はされません。
大坂の泉州水茄子などの水ナスと呼ばれる一部の品種は生食が可能で、皮を剥いて味噌だれで食べることができるほか糠漬けにもします。水ナスは手でさけるので裂いて諸味噌で食べます。
茄子のアク抜きの仕方
なすはアクが多く含まれている為、切った後に放置すると変色してしまいます。下拵えとして他の食材もまとめて切るなどにより、切った後しばらく置いておく時間があるのであれば水に漬けておきましょう。また食塩水を利用すると酵素作用も抑制できます。
水に漬けすぎるとなすの皮に含まれる有用成分であるナスニンが溶け出してしまいますのであまり長く漬けすぎないことをお勧めします。すぐ使うようであれば水に漬けなくても大丈夫です。他の野菜とまとめて切る際なども最後に切るなどして工夫しましょう。
余分な水分と一緒にアクを抜く際は切ったなすをバットなどに並べ切り口に塩を振りかけしばらく置いてからペーパータオルでふき取ります。こうすることで余分な水分と一緒にアクも抜けます。
水分を抜くことで、炒め物などをする際に油分の吸収を防いでくれるので一石二鳥です。
茄子は高温で揚げる
なすはおよそ90%が水分の為、低温で揚げるとなすの水分で揚げた後しなしなになってしまいます。高温で揚げることによりアクも抜けるほか、皮の紫色が鮮やかに仕上がります。また揚げる際に水分がついている場合はしっかりとふき取ってから揚げるようにしましょう。
茄子の皮はできるだけ剥かないようにする。
なすは縞目に向いて調理すると見栄えもよく火の通りも早くなるなどの利点がありますが、なすの皮には「ナスニン」という体に健康的な効果をもたらすポリフェノールの一種が含まれております。
ナスニンは茄子の皮の部分に含まれている為、できるだけ皮の部分を残すように調理しましょう。剥いた部分のなうの皮をきんぴらや炒めてサラダと一緒に和えるなど利用すれば、健康成分を余すことなく摂取できます。
茄子料理
茄子は手ごろな値段で購入でき現在はハウス栽培などで年中手に入る事からじゃがいもや、玉葱といった野菜同様に一般の家庭でも広く使われるようになりました。料理としてのバリエーションも広く、揚げ物、炒め物、焼き物など様々な形で活用されています。
茄子料理として有名なところでは田楽、焼きなすなどがあり、家庭料理ではマーボ茄子などが良く利用されるのではないでしょうか。
和食店で使われる茄子料理
和食店で提供されている茄子料理を紹介します。レシピは別の機会に紹介します。どの茄子料理も非常に美味しいですが焼いただけの焼きナスが一番茄子を味わえ茄子の味が分かるかと思います。
茄子田楽(焼き物・前菜)
揚げた茄子に味噌を塗って焼く。
お店で作った田楽味噌には特色がある。
茄子田楽の一つに隠し包丁をいれ、その包丁目に味噌を入れこむことで名称を忍び田楽とする事も出来る。
茄子揚げ出し(揚げ物・冷やし鉢・お通し)
揚げたてを提供する場合や、揚げた茄子を冷やし提供することがある。
小茄子を揚げ出しにして冷やし鉢に入れるような使い方も良くされる。
中長茄子や千両茄子に鹿の子に包丁目を入れ出汁に浸して置き、松花堂や炊き合わせ等に利用される事が多い。
茄子博多焼(焼き物)
博多焼きとは異なる食材を重ね焼いた事。
穴子やウナギ、ササミや白身の魚でもできる。
茄子、材料、茄子、材料と重ね串を打ち割り醤油などを掛け焼きする。
包丁して提供する。
また最後に焼きあがった茄子博多を薄焼き卵で巻き占め提供するすることもできる。
茄子挟み揚げ(揚げ物)
ひき肉に味を付け、そのひき肉を半分に切った茄子に挟み揚げたもの。一般的に鶏肉や鴨肉を用いる。
茄子鋳込み(煮物・揚げ物・焼き物)
茄子の中をえぐり取り、そこに材料を入れ込む。焼けば焼き物に、煮物を鋳込めば煮物になる。
私はこの茄子の鋳込みを夏の煮物として利用することが多かった。
小さめの丸茄子の中をくり抜き、丸茄子とくり抜いた茄子の果肉とベビーコーン、ズッキーニ、パプリカなど色合いの良い野菜を素揚げにする。エビや鮑などに含めたものと共に丸茄子に鋳込み生姜の効いた餡をかけて提供していた。
茄子南蛮煮(酢物・お通し)
酢の物やお通しに使われるほか冷やし鉢の一品として利用される事もある。
揚げた茄子を南蛮地に浸す。
茄子擦り流し(吸物)
茄子は揚げ皮を剥き、出汁と共にクイジナートにかける
綺麗な緑色の吸い物となる。
茄子酢味噌和え(酢物)
茄子を酢味噌で和えたもの。
皮を剥いた茄子を湯通しして、水気をよく切りつかう
翡翠茄子(煮物)
水晶茄子とも言います。茄子を揚げ皮を剥き使用します。茄子の鮮度が悪いと綺麗な色が出ませんので茄子の鮮度が重要になる調理法です。
また皮付きのまま紫を際立たせた料理に瑠璃煮といい、こちらは皮の色の表現に使います。
茄子郷土料理
古くから日本にある野菜であるため、地域の特性に合わせた色々な食べ方があります。ここでその一部を御紹介します。
なすそうめん
素麺の名産地である小豆島がある香川県や北陸地方などの郷土料理。茄子と素麺を一緒に盛りつけた料理。
香川県では茄子と油揚げを炒めて唐辛子の入った麺つゆで煮込む為、少しピリ辛で冷製でも温製でも提供している。
北陸ではシンプルに茄子をめんつゆで煮込んでそうめんと和える。北陸地方では主に温製で食す。
茄子の紫蘇巻き
青森県津軽地方の郷土料理で短冊にしたなすを味噌、砂糖、みりんなどで合わせ紫蘇に巻いて焼いた料理。
各家庭により赤青の紫蘇の種類、調味料の配分、使う味噌などにこだわりがあり家庭の味が出る料理。
油茄子
長野県の郷土料理で少し多めの油で茄子とピーマンを炒め、そこに味噌、砂糖、水又はみりんを合わせた調味料を入れて絡めたもの。
茄子のよごし
富山県に伝わる郷土料理で乱切りの茄子をしっかりと茹で、味噌と味醂で炒めたもの。仕上げに白ごまを振りかける。
加茂茄子田楽
農林水産省選定「農村漁村の郷土料理百選」に選ばれた京都府の「郷土料理で加茂茄子を一口大に切って揚げた物に田楽味噌をかけて食す。
蒸し茄子(ふかしなす)
茄子の消費量1位である新潟県の郷土料理。
巾着なすのへたを取り皮を剥き、半分にして蒸した後に冷水で冷やしたもの。手で裂いて辛子醤油でいただきます。また地域によっては「なすぶかし」とも呼ばれる。
じゃこごうこ
大阪泉州地域に伝わる郷土料理。
泉州水なすが有名な地域で水なすの古漬けの塩抜きをして、出汁でえびじゃこと一緒に煮合わせた料理。泉州地方でじゃことはえびじゃこを指し、こうこ(香の物)は漬物を指します。その二つが合わさって「じゃこごうこ」となった。
茄子のずんだ和え
長茄子を始め多様のなすを収穫し、枝豆の特産地でもある千葉県の郷土料理で素揚げしたなすに枝豆を擂って作る「ずんだ」を和えたもの。
なすごんげ
山形県庄内地方の郷土料理で味噌、酒、砂糖の調味料で挽肉と茄子を炒めて、刻んだ紫蘇を合わせたもの。
茄子の叩き和え
山形県の郷土料理。
茄子は粗みじんに包丁して塩水につけあく抜き
胡瓜、大葉、茗荷、大葉等の野菜を刻み、玉蜀黍は茹でバラバラにする
薄めの出汁昆布を刻み酒、醤油につける。味がでたら生姜を入れ材料を混ぜ合わせる。
焼茄子アイス
郷土料理ではないですが高知県安芸市の「安芸グループふぁーむ」で作られたもので2012年のご当地アイスグランプリ最高金賞、優秀仰天力賞のダブル受賞したアイスです。
海外の茄子料理
茄子は日本だけの食材ではなく、世界でも食されています。ただ日本の茄子料理とは違いが多いので、世界の茄子料理も少し紹介させて頂きます。
サラダ・デ・ヴィテネ
ルーマニア料理で焼いたナスをたたいてマヨネーズなどと合わせてペーストにしたもの。バケットの上にのせて食べるのが一般的。
メランザーネ・アッラ・パルミジャーナ
南イタリアではポピュラーな家庭料理の一つで薄く切って素揚げしたナス、トマトソース、モッツァレラチーズ、パルミジャーノチーズを何段にも重ねてオーブンで焼いた料理。これと似た料理にギリシャ料理の代名詞ともいえるムサカがあります。
パトゥルジャン・イマム・バユルドゥ
なす料理だけで200種類近くあるといわれる茄子料理大国トルコに伝わる伝統料理の一つ。
パトゥルジャンはナス、イマムは僧侶、バユルドゥは気絶したを指す言葉です。ニンニク、玉葱、トマトのみじん切りを炒めたものを用意し、それを縞目に剥いて蒸し焼きにします。その茄子に切れ目を入れて詰めます。最後にスープまたはレモン汁を加えた水で煮汁が無くなるまで煮込んだ料理です。そのまま、もしくは冷蔵庫で冷やして食べます。
アチャール
かなり刺激が強いインドのピクルスの様なもの。付け和わせとしても用いられ、日本の福神漬けのようにインドカレーの横に添えたりもします。
角切りにしたなすをニンニクやパプリカ、コリアンダーなどの様々な香辛料と一緒に多めの油で炒め、最後にレモン汁やビネガーなどを合わせたもの。
なすにまつわる文化、言い習わしなど
なすは古くから日本で愛されてきた野菜であるゆえ様々な諺や言い習わしなどにも用いられてきました。そんななすを用いた言葉を少し紹介したいと思います。
秋茄子は嫁に食わすな
この言葉は「秋茄子わささの糟に漬けまぜて嫁には呉れじ棚におくとも」という歌が元になっており、嫁を憎む姑の心境を示しているという説がある。また「茄子は性寒利、多食すれば必ず腹痛下痢す。女はよく子宮を傷ふ(養生訓)」などから、嫁の体を案じた言葉だという説もある。姑の嫌がらせか、嫁を思ってのことからなのか?どちらの説なのでしょう?
親の小言と茄子の花には、千に一つの無駄も無い
茄子の花が結実する割合が高いことに親の小言を喩えた諺。なすは花が咲けば実をつける、子を思って言った言葉は必ず無駄にはならず身になるということ。
瓜の蔓に茄子はならぬ
非凡な子供を茄子に例えて、平凡な親からは非凡な子は産まれないという意味。似た諺で「蛙の子は蛙」がある。
一富士二鷹三茄子
すべて駿河(現在の静岡県)の名物だがこれは徳川家康が好んでいたことに由来する。富士山を愛し、鷹狩りを趣味としてなすは好物だったという。江戸時代に徳川幕府が駿府に命じて、茄子の菜園を作り早飛脚で江戸に送らせたといわれる。また別の説では将軍を退きそののちに生活をしていた駿河の高いもの三つという説もあり、一番は富士山、二番は愛鷹山、三番は初物であるなすの初物の値段を表している。
毎月17日はなすの日
2004年より「冬春なす主産県協議会」が毎月17日を「国産なす消費拡大の日」として制定。4月17日は「なすび記念日」良い茄子のごろ合わせで、なすが好物の徳川家康の命日でもある。
茄子図
江戸初期に二刀流の剣豪宮本武蔵が画いた茄子図がある。宮本武蔵がなすを好物としていたかはわからないが、この当時から愛される食材であったのだろうと考えられる。
ボケナス
ナスは環境が良すぎるところでは身を付けなくなる。それをボケナスという。人間に例えると環境のいい温室育ちで、一人では何もできない人をボケナスと呼んだが、今日ではもっと広い範囲でとぼけた人などのこともボケナスと呼ぶようになった。
オタンコナス
江戸時代の新吉原(遊郭街)で遊女たちが嫌な客を「おたんちん」と呼んでいたことから変化した説がある。おたんちん=短い生殖器という悪口(御短ちん)と小茄子を生殖器に見立て合わせた言葉。または御炭鉱茄子という字をあてた説もある。これは炭鉱の近くで採れたなすは灰をかぶっていて売り物にならないという意味である。現在ではのろま、間抜けな人をののしる言葉となっている。
なす栽培について
地域や品種により異なりますが目安として2月に種を植え、5月に植え付け、7~10月位に収穫します。
種まき、畑の準備
苗を育てるため植木鉢に3~4粒程度種をまきます。本葉が2枚程度出たら活きの良い物を残し間引きします。苗を植えるための畑は肥料を撒き、前もって良く耕しておきましょう。
定植
本葉が5枚程度になったら畑の畝に植え付けを行います。この際株と株の間は40~50cm離してくっつきすぎないようにします。成長すると株が倒れてしまうため、株の脇に支柱を立て麻のひもなどを軽くしばり誘引し、株が倒れないようにします。また根元にわらやビニールシートを敷きマルチングをしましょう。こうすることで乾燥を防ぎ、病気からも守られます。
水やり、追肥
なすは全体の90%が水分でできた野菜の為生育中も水を好む性質であります。逆に乾燥に弱い面があるため、日ごろの水やりで乾燥させないように管理いたしましょう。定植後2~3週間ほどで追肥を行いその後も同じ周期で追肥を行いましょう。
整枝
一番最初に咲いた花が咲いた枝と、その下の二つの合計三本を残して他の芽を摘み取ります。これを行わないと他の芽に余分な栄養が取られてしまいおいしい茄子ができなくなります。
収穫
ある程度実が大きくなったところで収穫します。余分な葉は取り除くようにして収穫を待ちます。あまり大きくなってしまうと身がスカスカになってしまいますので収穫期は見極めましょう。夏になると枝が増えてきますが、伸びた枝を切り肥料や水やりをしっかりと行い収穫を休むことで秋にもう一度収穫できるようになります。