長ネギはよく利用する野菜の一つなのではないでしょうか。
関東と関西では長ネギが少し違い、関東の人は根深ねぎが主流でこの根深ねぎの事を、長ネギや白ネギと呼びます。関西では葉葱が主流です。
長ネギには体に良い栄養素が含まれています。長ネギの歴史を見てみても薬物書に長ネギの事が書かれていたり、身近だと風邪をひいた時、おばあちゃんの知恵でネギをを喉に巻くという事を見聞きしたことがあるのではないでしょうか。
そんな長ネギの栄養素とどの様な効果があるかを紹介します。
長ネギ 主要成分
数値は食品成分表2020年度版から使わせて頂いています。
長ネギ100g当たり生食時の数値です。
(栄養素名称) | 単位 | 根深ネギ | 葉ネギ |
エネルギー | kcal | 35 | 29 |
タンパク質 | g | 1.4 | 1.9 |
脂質 | g | 0.1 | 0.3 |
炭水化物 | g | 8.3 | 6.5 |
カルシウム | mg | 36 | 80 |
リン | mg | 27 | 40 |
マグネシウム | mg | 13 | 19 |
カリウム | mg | 200 | 260 |
ビタミンc | mg | 14 | 32 |
ビタミンB₁ | mg | 0.05 | 0.06 |
長ネギをバランスよく様々な栄養素が含まれている野菜です。
根深より葉ネギの方が栄養素が少し高い事がわかります。
ビタミンやミネラルはどれ位、摂取すれば位良いのか?取り過ぎはいけないのか??という事に関しては詳しく記載した記事がありますのでそちらをご覧ください
体に良いアリシンという成分
硫化アリルの中に代表的な成分にアリシンという物があります。このアリシンと言う成分はタマネギやニンニクにも含まれる成分でタマネギを切った時に目が痛くなったり、ニンニクを生で食べた時に感じる辛みはこのアリシンという成分の仕業です。
ここまでだとアリシンはあまり健康に良い気がしませんが、健康要因に対し非常に優れており効果的とされています。その効果的要因を1つづつ解説していきます。
タマネギのページでも『アリシン』や『ケルセチン』の効果についてお話していますので、良かったらそちらも見てみてください。
アリシンで血液サラサラ
アリシン健康効果と言って一番に思いつくのはこの血液がサラサラになるという事ではないでしょうか。
アリシンは血液が固まるのを抑制してくれます、この効能のおかげで、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などに効果があるとされています。
アリシンで動脈硬化予防
動脈硬化の予防に上記の血液サラサラ効果もあるのですが、もう一つアリシンには細胞や動脈にたまったコレステロールを肝臓に流してくれるという働きがあります。
これは悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロール増やすという働きをしてくれます。
血液サラサラ効果とコレステロール効果。ダブルで動脈硬化予防に役立っています。
アリシンで疲労回復
ビタミンB₁と結合することでアリチアミンという物質を作ります。これによりビタミンB₁の働きを効果的に持続する為、疲労回復に非常に有効であります。
よく疲労回復にニラやニンニクが挙げられるのはこの働きによるものでビタミンB₁とアリシンの両方を含んでいるからなのです。
しかしながら長ネギにはビタミンB₁が多く含まれているわけでは無いので、ビタミンB₁が多く含まれている食材と一緒に食べると効果的です。
ビタミンB₁が多く含まれている食材
- パン
- 米
- 豚肉
- 小麦
この様なものと食べれば十分にビタミンB₁が効果的に摂取できます。
アリシンで糖尿病予防
インスリンの分泌を促進することで糖尿病の予防にもなります。というのも糖尿病は暴飲暴食やストレスなどでインスリンがうまく作用しなかったりすることで高血糖状態が続きたまった糖が尿から排泄される状態です。
食性活の欧米化、食生活の乱れ、運動不足などでもインスリンが作用しなくなる原因となりますので、長ネギを摂取しインスリンの働きを促進しましょう。
アリシンでウィルス撃退
アリシンは殺菌性が強く抗菌作用があります。体内に侵入してきた菌を撃退してくれます。また抗菌作用が免疫力アップに役立つとされているので2重に防御してくれています。
その他にも殺菌作用や免疫機能の向上、発汗の促進、体温の上昇などに効果を示します。
風邪をひいた時に長ネギを首に巻くというのは、こうした効果から有効的であると言えるそうです。
食事などから接種することなく効果があるのは硫化アリルの高い揮発性によるものです。玉葱を切った時に目が痛くなるように、空気に逃げやすい性質を持っている為、首に巻くことで鼻や口から硫化アリルを吸い込む事が出来、効果が表れるという仕組みなのです。
また硫化アリルは催涙成分が含まれていますが、消炎鎮痛剤であるアスピリンとほぼ同じ機能を示すことが分かっています。
長ネギの栄養素効果的に摂取するには
ここまでアリシンが体に良い事は分かって貰えたと思います。ここからはこのアリシンをうまく摂取する方法を解説していきます。
長ネギを水にさらし過ぎない
長ネギはその辛みを緩和させるためなどに切った後に水にさらしたりしますが、長ネギに含まれるビタミンCや硫化アリルといった成分は水溶性成分(水に流れ出てしまう成分)であることから、あまり水にさらしすぎると大事な栄養素まで水に流れ出てしまうのです。
もしどうしても辛いのが苦手という方はなるべく汁物に利用してみましょう。
これなら汁の中に栄養素が流れ出る為、そのまま栄養素を摂取することができます。
毎朝、長ネギの味噌汁で健康確保ですね。
切ったらすぐ食べる
長ネギに含まれている栄養素である硫化アリルは揮発性が高い事をお伝えしましたがその揮発性の高さから切った後などに放置しておくとどんどんその成分は空気中抜け出してしまいます。使用する際にはなるべく直前に切るようにしましょう。
長ネギの青い部分も料理に利用しよう
これは関東寄りの方に対してですね。
一般的な根深ネギは主に白い部分を食しますが、青い部分も食べることはでき、また青い部分の栄養素は白い部分よりも栄養価が高いのです。
うまい事調理して上手に栄養を摂取してみてください。