食に関する知識

蓮根と蓮(れんこんとはす)って何が違うの?

蓮根と蓮

和食の献立などで、レンコンを使った料理に、蓮根でなく蓮(はす)と表記されていたりすることがありますね、そこで今回は蓮根と蓮の違いについての解説です。

蓮根と蓮の違い

蓮

蓮根は蓮の根と書くので、蓮の根の部分が蓮根だと思われるかもしれませんが、蓮根は蓮の茎の部分になります。茎の部分は栄養素が高く食用とされます。この茎の地中に潜っている部分が食用とされます。

蓮は植物全体を指します。ハス科ハス属、多年草の水生植物です。

蓮と蓮根は同じ植物で、蓮根は食用できる茎の部分の事を言い、蓮は植物全体の事を指しているという事です。

飲食店で蓮でも蓮根でも表記は良いのか?に関しては、問題なく使用できます。

また和食店では7月に蓮の葉を皆敷として使う事がありますが、この時は蓮根の葉とは書きません。植物全体の葉という事で、蓮の葉として記載するようにしましょう。

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蓮と睡蓮(すいれん)の違い

睡蓮

同じ様な所で似た花を咲かせる睡蓮(すいれん)を蓮(はす)と混同してしまう方もいらっしゃるかもしれませんので、その違いについても紹介させて頂きます。

まず睡蓮と蓮は別物です。

睡蓮はスイレン科スイレン属、多年草の水生植物です。

蓮華(れんげ)と言う言葉がありますが、これは蓮も睡蓮も表す言葉なので混同してしまうのかもしれませんね。蓮華とは蓮や睡蓮の総称です、仏教の伝来とともに中国からやってきた言葉で泥沼に生じて美しい花を咲かせることから、古来より仏の悟りをあらわす仏教のシンボルとして扱われてきた言葉です。

睡蓮と蓮の見分け方、違い毎に紹介します。

葉で見る

蓮の葉

蓮の葉は皆敷などで使う事がありますが、睡蓮の葉は基本使いません。

葉の形の違いとしては、睡蓮は大きな切れ込みがあります。

葉の色合いは蓮の方が綺麗な緑色で睡蓮は少し淀んだ緑色です。

また蓮の葉は水を弾きます。

花で見る

蓮の花はおわん型で少し丸みを帯びていて、中心には大きな花弁があります。

睡蓮は蓮に比べシャープで細い花です。

水面(みなも)からの距離

水生植物なので水の上に花を咲かせますが、睡蓮は水面(みなも)に咲かせるのに対し、蓮は茎を伸ばし睡蓮より高い位置で花を咲かせます。