冬・野菜

日本と世界の長ネギ料理

長ネギ料理

長ネギの原産地は中国西部やシベリアが原産とされる野菜で日本でも古くから伝わり現在まで愛されてきました。

長ネギは寒さには強く暑さに弱い為、寒い地域に広まり様々な料理にも用いられてるようになりました。

アジア地域では日本の他、中国や韓国で長ネギが食べられています。

長ネギ歴史
長ネギ歴史。全国のブランドネギの歴史普段使う事も多い長ネギですが、長ネギの歴史を知っている人は少ないのではないのでしょうか?長ネギの歴史を知る事で毎日長ネギがもっと美味しくなるはず!色々な長ネギ種類の歴史も追っています。...

長ネギ基本情報

長ネギ(根深ネギ)は日本人にとって非常になじみ深い食材の一つであり、和食には欠かせない薬味などとして古くから用いられてきました。

伝来や、栽培環境から一言に「ネギ」というと西日本では青い部分が多い「葉ネギ」、関東ではここで記載する「根深ネギ、白ネギ」が一般的。

長ネギの旬や産地

ヒガンバナ科ネギ属

旬は冬

産地は千葉県、埼玉県、茨城県が主産地となりますが、上位3県のいずれも全国割合の4分の1も満たされておらず、幅広い県で栽培されています。

長ネギの主な種類

  • 深谷ネギ・・全国生産量1位の埼玉県深谷市の限定ブランドとして全国的に有名である
  • 下仁田ネギ・・群馬県下仁田町のネギで別名「殿様ネギ」とも呼ばれる
  • 千住ネギ・・足立区などでかつては盛んに栽培されていたネギで江戸野菜にも上げられる。現在はその生産量は少量
  • 越谷ネギ・・群馬県越谷市などで栽培されるネギで良質なことから少し高価である。煮崩れしにくい特徴がある
  • 越津ネギ・・愛知県江南市などで栽培されているネギで柔らかく白い部分だけでなく青い部分も食すことができる。「愛知の伝統野菜」にも選定されている。
  • 岩津ネギ・・兵庫県朝来市のネギで群馬県の「下仁田ネギ」、福岡県の「博多万能ネギ」と並び日本三大ネギに数えられています。非常に柔らかく甘みがあるのが特徴。
  • 矢切ネギ・・千葉県松戸市特産
  • 西谷ネギ・・神奈川県横浜市のネギで保土ヶ谷区に伝わる伝統野菜
  • 徳田ネギ・・岐阜県羽島郡岐南町の特産ネギで「飛騨・美濃伝統野菜」に認定されている
  • 金沢一本太ネギ・・主に石川県金沢市で栽培されているネギで「加賀野菜」の一つ
  • 赤ヒゲネギ・・茨城県水戸市在来の改良品種で赤紫の皮が特徴のネギ
  • 仙台曲がりネギ・・宮城県仙台市の伝統野菜で「やとい」と呼ばれる栽培方法を用いあえて曲がった形で育てている。
  • 谷田部ネギ・・・福井県小浜市谷田部で生産されているネギで2回の植え替えにより軟白部分が釣り針状に曲がっているのが特徴。

他にも様々なぎが全国に存在している。中には流通していないものや、生産者が少なく幻のネギと呼ばれるものもある。

長ネギ料理

長ネギは使い勝手も良く値段も安い物が多いので、家庭でもよく使用する食材の一つだと思います。

日本の郷土料理や名物料理、世界の長ネギ料理を紹介させて頂きます。

日本の長ネギ料理

日本ではみそ汁の具やソバなどの薬味を思い浮かべる人も多い事でしょう。長ネギは脇役として色々な料理を引き立てくれていますが、長ネギの産地などでは、長ネギがメインとなる郷土料理や名物料理がありますのでそちらを中心に紹介させて頂きます。

長ネギとさつま芋のぬた

高知県の郷土料理。

葉葱とサツマイモをボイルして、酢味噌を和えて提供する。

高知県ではサツマイモが通年取れるので家庭で日常的に食べられる料理。

葱ぬたは関東でもよく見かけますね。簡単に作れ酒の当てにも丁度良いので家庭でもよく作られるのではないでしょうか?酢味噌が美味しいとぬたは失敗しないです。『板前が教える合わせ酢』に美味しい酢味噌の作り方ものっていますので、良かったらそちらもご覧ください。

合わせ酢
板前が教える!合わせ酢33選板前が日本料理で使われる色々な合わせ酢を33個紹介しています。割合が記載してあるので、すぐ作れます。通年使える酢の物から限られたきせつでしか使えない名称の酢の物まで、一度目を通しておくと、献立作成に幅出る事間違いなし。...

一文字(ひともじ)ぐるぐる

熊本県の郷土料理

一文字とは分葱の別称のヒトモジグサから来ている。

さっと茹で根元を軸に葉の部分をグルグル巻きつける。酢味噌などで食べる。

ねぎぬた

深谷ネギで有名な埼玉県の郷土料理

家庭料理としても良く食べられているが、埼玉県では祝い事の席での最後の〆の料理として出される事も多い。

深谷市では11月23日を「深谷ねぎらいの日」としておりネギの束ねたネギ束を花束の様にお世話になった人に贈るイベントがあるほどである。

ねぎめし

埼玉県川越市周辺の郷土料理

炊いた米に小口切りにして炒めたネギを混ぜ合わせ醤油や胡麻などを加え調味した料理。

ねぎごた

埼玉県吉川市周辺の郷土料理

笹打ちにした長ネギと人参で用いた白和え。

白和えとは豆腐をボイルして裏漉したものに味を付けた和え物。

ねぎ湯

群馬県の郷土料理

群馬県は下仁田ねぎの産地。

下仁田ねぎを刻んでおろし生姜、味噌を合わせ湯を注いだ料理。

この地域では風邪予防や風邪をひいた時に食べるものとして扱われ、漢方的な一面もあるようです。

ねぎま鍋

東京の郷土料理

ネギとマグロを煮た鍋料理である。かつては脂っこくて食べれれないとされていたマグロの大トロ部分を食べれるように考案されたメニューであり名前の由来はネギとマグロのマを足したことによるもの。

マグロ歴史
マグロ歴史、昔マグロは嫌われていた今や魚の定番であるマグロが嫌われていた時代があった。なぜマグロは嫌われていたのか?マグロの歴史と共にその謎を解き明かします。...

ねぎま・ねぎま串

東京の郷土料理

マグロの間にネギを刺して焼いた一品。

ねぎまと言うと焼き鳥のねぎまを思い浮かべると思いますが、その始まりがこのマグロと葱を焼いたのが始まりです。

戦後マグロの値段が上がっていったことから安価な鶏肉に変わっていったのが現在の焼き鳥のネギマの始まり。

元々は「ねぎま」はねぎま鍋とねぎま串どちらも指す言葉でありましたが、ねぎま串が焼き鳥に変わっていったことからねぎまの鍋の事をねぎま鍋というようになっていきました。

白ねぎ将軍鍋

「白ねぎ料理研究会」が鳥取県の西部特産である白ネギを広める活動の中考案した料理。

白ねぎをメインとし笹打ちにした大量のねぎと細く切った青魚の刺身とネギを混ぜて調味した「家来」と呼ぶ薬味と共に食べる料理。

ネギ味噌天婦羅

岐阜県飛騨高山の郷土料理

大きめの輪切りにした長ネギに味噌を溶いた汁で作ったてんぷら粉を付け揚げた料理です。

地元の人はこの衣だけ揚げておつまみなどに食べたりもします。

こしね汁

こしねとは群馬の特産品である「こんにゃく。」「しいたけ」「ねぎ」の3つを表しています。

「こ・し・ね」の他に里芋や豚肉なども入れて醤油や味噌で調味した豚汁に近い汁料理。

葱ッペ餃子

茂原市の農業生産者が特産であるネギを使い考案した料理

葱を種だけではなく皮にも用いており、餅粉で作った皮が特徴の餃子です。「第5回全国ふるさと甲子園」惣菜・おつまみ・その他部門で1位に輝いた料理。

ねぎ焼

大阪の郷土料理

小ぐ切りにしたネギを生地と合わせて焼いたお好み焼きのような料理。

生地にはネギの他に牛すじなどが入る。基本的には関西の青ネギが用いられるが白ねぎを用いて作られるものもある。

油揚げほうろく焼き

福島県三春町の郷土料理

三角油揚げの中に刻んだ葱を詰めて焼き味噌を塗りほうろく鍋で提供する料理。

三春藩主であった秋田輝季公の鷹狩りの際に食べた油揚げの話をもとに誕生した料理と言われている。

表面カリッと中はフワッとしている。

世界の長ネギ料理

世界の長ネギ料理を紹介しますが、ヨーロッパの長ネギは日本の長ネギとは少々異なり、同じネギ属のポロネギ(英名:リーキ、仏名:ポワロー、伊名:ポロ、以下ポロネギで統一して記載)が一般的な葱として知られ料理に使用されている。

16世紀にヨーロッパへと伝来したネギであったが日本での長ネギのようなポピュラーな野菜にはなる事がなく、どちらかというとあまり浸透しなかった野菜の一つであった。

ポロネギは日本の長ネギと比べ甘味が強く、火を通すととろけるように柔らかくなるのが特徴です。

ヨーロッパでは一般的にスープ、グラタンやリゾット(又はそれに似た各国の料理)に用いられる他、料理の付け合わせとしても利用されています。

ポロネギの特徴を生かし、相性の良さから牛乳と合わせて利用されることが多いのがヨーロッパの代表的なポロネギの活かし方であるとされています。

ベルギーではポロネギが1年中とれることから、日本でもベルギーからポロネギを輸入しています。

またウェールズはポロネギを「ケニン」と呼び、ウェールズの国花にもなっていることから古くから愛される食材とされています。

ポワローのエチュベ

フランス料理

エチュベとは素材の水分だけで蒸し煮にするフランスの調理法の一つです。ポロネギのエチュベは料理のガルニチュール(付け添え)などに用いられることが多い料理です。ポロネギ以外にも様々な野菜がエチュベで用いられます。

ヴィシソワーズ

フランス料理

ポロネギとジャガイモを良く煮て調味し、冷めたらミキサーにかける濃厚な冷製スープ。ジャガイモのスープというイメージが強いかもしれませんが元来はポロネギとジャガイモのスープでした。

またフランス料理として定着しているこのスープはフランス系アメリカ人シェフであるルイ・ディアが考案したものでアメリカで最初に作られたとされています。

ポワローヴィネグレット

フランス料理

5~10cm程度の輪切りにしたポロネギを茹でてヴィネグレットソースに漬け込んでマリネ風に仕上げた料理。サラダの様にそのままいただいたり、料理のつけ添えとしても用いられます。

ポワローのグラタン

フランス料理

グラタンの具材としてポロネギを使用したものでヨーロッパでは割と定番とされています。

プラサ・ムジュベリ

トルコ料理

ムジュベリとは日本でいうお好み焼きのような料理でプラサはネギを現します。作り方も似ていますがそのまま食べるか、ヨーグルトをかけて食べたりもします。

ゼイティンヤール・プラサ

トルコ料理

「ゼイティン」はオリーブ、「ヤール」は油、「プラサ」はネギを意味します。ポロネギと人参を炒めたら米と合わせてトマトで煮込んだ、米が少し入った煮込み料理です。

トルコではこのようにお米を料理の具材としても用いることがあります。

カウルケニン

ウェールズ料理

「カウル」はスープ、「ケニン」はネギを表します。肉と細かく切ったネギやその他の野菜の旨味がしっかりだし牛乳で仕上げるスープです。

郷土料理であるため各家庭により調理法は様々で牛乳を入れずに作ったりもします。

リーキ・ポリッジ

ウェールズ料理

ポロネギを使ったウェールズ風のリゾットのような料理です。ポリッジはイングランドやスコットランドでも食べられるオートミールと牛乳を用いたミルク粥のような料理です。

ヴァーテルゾーイ

ベルギー料理

ポロネギやじゃがいも、人参、鶏肉などを用いたクリームシチューのようなスープです。