春先にはそら豆料理を多く使うのではないでしょうか、そら豆の綺麗な緑は新緑を表すのに適していると思います。
またそら豆には色々な漢字や読み方が存在していますが(蚕豆・空豆・天豆・一寸豆)、私はそのコースや料理に合う漢字を使用していましたが、天豆と記した献立が多かったです。
そら豆料理の他、名前に関する由来や空豆の基本情報なども合わせて紹介させて頂きます。
そら豆基本情報
マメ科ソラマメ属
原産地はアルジェリアを中心とする北アフリカが減産とする説と、カスピ海の南岸とする2説ある。栽培の歴史は古く古代のエジプトやギリシャの遺跡からも発掘されている。
そら豆は古代エジプトやギリシア、ローマにおいて食されていた。日本に8世紀ごろ渡来したといわれている。さやは太くて短く、実入りは2~3粒、種実は大型で白い。4~6月が収穫期であるが、促成ハウス物は12月から出荷される。
栄養面ではタンパク質、糖質、ビタミンB1、Cを富んでいてビタミンB2、リンなどを含んでいる。
豆板醤の主原料で唐辛子を加え、醗酵調味料となる
そら豆漢字・名の由来。天豆とは
色々な呼び名があり漢字で「蚕豆(そらまめ)」また、「空豆(そらまめ)」とも書きます。その他にも「天豆(てんまめ)」と書かれる事もあります。
『空豆』『天豆』という漢字が使われ、この名がついたのは他の豆類と異なり、さやが空に向かってつくためにこの名がある。『蚕豆』の漢字が使われているのは、実の形が蚕(かいこ)に似ているからつけられた。
私は献立を書く時『蚕豆』の漢字を使用したことはありません。やはり天豆や空豆の方が見栄えが良いように感じます。
一寸豆(いっすんまめ)豆の大きさが3cm程度になる事からついた、この一寸豆に関しては違う解釈の方もいました。
- 一寸とは小さいという意味を持っている事から、そら豆の小さいものを使う時に使う言葉。
- そら豆の成長しきった大きい3cm程度の物、そら豆の大きいものを使う時に使う言葉。
違う店舗で教わった事なのですが同じ言葉なのに全く違う意味を持っていました。
参考書ではどの様な解釈になっているのでしょう。
一寸蚕豆
ソラマメの晩成種。さやは太くて短く、実入りは2~3粒、種実は大型で白い
改定 調理用語辞典
一寸豆
大きいそらまめのこと
明解日本料理大辞典
大きい空豆の事を『一寸豆』というようですね。
そら豆旬
4月~6月
早春に西南暖地から産地が北に移る。
そら豆産地
愛知、香川、鹿児島、千葉、宮城など
そら豆料理・調理法
どの野菜もそうだが、空豆は特に新鮮なものを早く使い切ることが大事。空気にあたることで急速に味が落ちる。若豆はそのまま使うが黒い筋のはっきりした完熟豆は筋を取り使う。もしくは切れ目を入れる。切れ目はv時に入れるか、一線入れる方法がある。
そら豆の塩ゆで(前菜・一品)
外皮から外して、黒い筋を外してv時もしくは、一線に包丁目を入れる。
焼きそら豆(焼き物・一品)
皮ごと焼き、塩を別皿で提供しましょう。
皮は黒くなりますが問題ありません。皮を開いてアツアツを提供しましょう
そら豆の擦り流し(吸物)
- 空豆をボイルして、当たり鉢で当たり、ペーストを2合分作る
- 吸地1升に対し、空豆ペースト2合、白こし150g
- 葛粉でトロミをつける
- お好みの椀種を盛り付けゆっくりとそそぐ
ソラマメムース(デザート)
・空豆のペースト250g・牛乳30g・生クリーム55g・グラニュー糖40g
・ゼラチン7g・卵白2個分
そら豆の蜜煮(焼き前・前菜)
- 水3・砂糖1の割合の蜜をつくりそこにレモンを落としておく
- そら豆を皮を剥がし、ボイル
- 岡あげして塩をする
- 冷めたら蜜の中に入れる
献立お役立て!
空豆は身は独特な旨味があり、春の献立には欠かせない食材ですね。皮は器として使うと盛り映えもしますし、季節を感じられ良いと思います。
春の焼き八寸などにも重宝する食材ですね。