私が学んだ合わせ酢の基本的な分量教えます。基本的な物から決まった季節にしか使えないようなものもあります。
①とか②は作業工程でなく、その合わせ酢の色々な作り方です。用途によって使い分けてください。
分量がなく、数字だけのものは、割合です。使う分だけ作ってください。
合わせ酢とは酢に調味料を配合したものが基本で、食材を使った応用編も記載してあります。
目次ぽっちって頂ければ、見たいものにジャンプします。
煮返し酢とは、少し塩を入れて煮立てて、冷ました酢
重湯とは薄い粥の上澄み
基本の合わせ酢
和食ではよく使うもの。
作る際には季節や、料理によって調整はしてください。
二杯酢
酢180㏄、薄口180㏄、(出汁60㏄)
出汁は用途によって入れる。
若芽や魚介類、海老や、白身魚の酢の物によく使われる。
三杯酢
酢1、薄口1、味醂1
酢の物の一般的な和え酢
甘酢
①酢200㏄、砂糖100g、塩45g
②水1、酢1、砂糖1、塩少々
茗荷を漬けたり、野菜の漬物
土佐酢
①水1ℓ、酢750㏄、砂糖150g、塩5g、味45㏄、薄100㏄、けずり200g、昆布15g
②出汁5、酢2、薄1、味1、けずり、昆布
③出汁7、酢3、薄2、味2、砂糖少々、けずり、昆布
酢の物では非常によく使う。
寿司酢
①酢1、味0,5、塩40g、砂糖90g、薄少々
②米酢5、砂糖480g、塩240g
ポン酢
①だいだい汁5、濃1、酒0,5、昆布75g、けずり120g
②だいだい汁2、濃2、煮切り味醂1、煮切り酒1、けずり、昆布
3日~3週間置いて、濾して使う
非常によくつかう。店舗によって作り方もかなり異なるので基本的な割を記載。昆布を焼いて使ったり、レモンをどっさりいれてみたり、色々な特色を出したポン酢を作っている店舗もありました。基本を学びどんどん応用していきましょう。
吉野酢
出汁1、酢1、味1、塩少々、薄少々、葛でとろみをつける
照り、和え物等に使用。三杯酢に葛でとろみをつけたもの。薄口、塩は使用する材料ものに対してかえる。
煎り酢
酢1、薄0,5、味1
押し物の振り酢用として使用されることが多い
南蛮酢
酢3、味2、薄1、出汁5
煮立てて焼き葱、唐辛子をいれる
南蛮漬けにつかう。小鯵の南蛮漬け等
黄身酢
酢120㏄、砂糖36g、塩少々、味120㏄、卵黄8個
黄身酢和えとして使用。独活や胡瓜、海老、魚介類によく使用
吉野酢に卵黄を入れても作れる。
味噌、胡麻系 合わせ酢
胡麻酢
酢120㏄、砂糖80g、薄40㏄、当たり胡麻340g、レモン汁30㏄、出汁30㏄
和え衣として利用されることが多い。
法蓮草、茄子、鶏むねなど利用頻度は高い
酢味噌
酢120㏄、砂糖70g、酒150㏄、白味噌500g、卵黄5個、とき辛子30g
味噌、酒、砂糖を火にかけ固めに練る。火を止め卵黄をまぜる。冷めたら酢と辛子を混ぜる。
鉄砲和えともいう。天に盛ることも多い。
白酢
酢120㏄、砂糖36g、塩少々、絹ごし豆腐2丁、白味噌20g、胡麻30g
豆腐は湯にかけ、水気をよく切り、よく当たり使う。
白酢和え、白酢かけ等の名称で使用される。
食材を使った 合わせ酢
松前酢
水1、酢4、塩少々、味0,8、昆布75g
野菜の漬物。タカノ爪と砂糖を少々いれて、アチャラ漬けにしても、野菜を漬けるのに適した和え酢になる。
腸酢(江の島酢)
酢1、味1、薄1、鮑の腸の裏漉し
三杯酢、吉野酢、土佐酢等で鮑の腸を伸ばす
腸は掃除して、ボイルして裏濾す。
鮑や貝類に使用。現在では江の島酢の様な名称はほとんど聞かない。
納豆酢
酢120㏄、50㏄、薄120㏄、納豆370g、卵黄3個、とき辛子
昆布締め、鯖、鯵、魚類に使用
柿酢
酢2、塩少々、柿(卸し)7個、水1
寄せ赤貝、大根と人参、椎茸のなます。等に使用
葡萄酢
酢2、砂糖少々、塩少々、葡萄450g、水1
葡萄は皮を剥いて、皮は水で色だししてその紫に染まった水を使用する
葡萄に種があれば種は抜いてミキサーにかけて火にかけて、全て合わせる
鴨等肉類に合う
海苔酢(磯部酢)
三杯酢、土佐酢、ポン酢に生海苔をいれる
海老、烏賊、白身の魚
時雨酢
だいだい汁90㏄(5個分)、塩少々、味36㏄、大根おろし、みじんぎり葱、七味
湯引きした白身の魚や、夏の焼き魚等に
雲丹酢
酢1,5、味0,5、粒雲丹110g、卵黄3個、水0,5
粒雲丹はガーゼにくるんで、大根おろしの中に一日つけて灰汁抜きする
養老寄せ、海老、烏賊等
このわた酢
このわた40g、土佐酢合弱、卵黄1個
このわたと卵黄を混ぜ合わせ土佐酢を合わせる
貝、烏賊等
酒盗酢
酢3、味5㏄、酒0,5、酒盗36㏄、出汁0,2、卵黄2個
酒盗は煮溶かしてつかう
烏賊、昆布締めした魚等
山葵酢
土佐酢、三杯酢に卸し山葵を混ぜ合わせる。
海老、烏賊、昆布締めした魚
紅葉酢
酢2、塩2㏄、味45㏄、薄30㏄、酒0,5、出汁100㏄、人参卸し400g、重湯少々
卸した人参は布巾にかけ熱湯かける。
秋の献立によく使用される。鮑、帆立、小鯵等
リンゴ酢
酢2、塩5㏄、味30㏄、薄15㏄、酒70㏄、出汁75㏄、リンゴ3個
リンゴはミョウバン水で灰汁抜き、摺り卸して直に酢に落とす
貝類によく合う
みぞれ酢
三杯酢、土佐酢に大根おろしもしくは、蕪の卸しをいれる。
蕪の場合、熱湯をかけてから使う
晩秋~初冬の献立につかう和え物
フルーツ酢
夏みかん、グレープフルーツ、みかんなどをほぐして汁とともに三杯酢、または土佐酢にまぜる。
野菜と魚介類の和え物等に使用
辛子酢
酢1、薄1、出汁1、とき辛子、重湯
魚介類によくあう
緑酢
酢1、味0,1、薄0,3、出汁1、卸し胡瓜
魚介類などに使用する
大蒜酢
酢3、薄1,5、酒2、にんにく8個
卸した大蒜を調味料に合わせて、密封して1週間ほど置いて上澄みを使う。
肉類、鮭の燻製、鰹の叩き等
特殊 合わせ酢
唯一というか、あまり応用がきかない合わせ酢
もずく酢
①水9、薄2,5、味2,5、酢3、砂糖0,6、カツオ
②出汁6、薄1、味1、酢1、カツオ、昆布
もずくをつける時に使う。生姜の千切りをいれる。
蓼酢
重湯、蓼、塩少々、酢、(味少々)
蓼の葉を取り、当たり鉢にてよく当たり、重湯、酢、塩で味をつける。色が薄い場合は青寄せなどで色をつける。鮎を食べるために使う。
最後に
合わせ酢には色々な用途があります。漬け込んで使用したり、和えてすぐに提供したりと、用途によって上手に使い分けましょう。
一年通して使えるものから決まった時にしか使えない名称などもあるので、注意して献立作成してください。