和食屋では朝一番に出汁を取ります。調理場では出汁をひくと言います。和食にとって出汁は重要な役割を担っています。
私は家でも出汁を取ります。出汁の素もありますが、味の薄い煮物やお吸い物などは特にひいた出汁の方が美味しいです。出汁の素は炒め物などには活用しますがそれ以外は使いません。
家庭で出汁を取るといっても難しい事はありません。昆布やかつおは旨味成分が多く出汁を取った後も活用できます。出汁も2度程取ることが出来ます。
今回は家庭での出汁の取り方、昆布やかつおの選びかたまで紹介します。
昆布を出すタイミングなど、文字だけでは分かりにくいようでしたら、動画も用意してありますのでそちらをご覧ください。
出汁の取り方
材料
・水 1.5ℓ ・カツオ節(削り) 50g ・昆布 1枚
水1.5ℓに洗った昆布1枚を落とします。
出来れば、水は一度沸かしカルキ抜きをして水が冷めたら、昆布を落として10時間程待つと昆布が良く出ます。
すぐ使う場合でも昆布を落として2時間は待ちましょう。
弱火にかけ沸いてきたら、(沸騰する前に)昆布を取ります。
一度沸騰させ灰汁(あく)をとり、火を止めます。
カツオ節50gを入れます。
そのまま3分程待っているとカツオ節がゆっくり沈んでいきます。
ザルにリードペーパーそしてザルという出汁漉しを作り、出汁を漉します。
出汁を漉したら、すぐに使う分はこのまま使い、すぐに使わない分は氷水で冷まします。
そのままにしておくと湯気で香りが損なわれてしまいます。
2番出汁取り方
1番出汁は風味豊かでお吸い物や味の薄い煮物や漬け地などに利用します。
2番出汁は1番出汁に比べると雑味があります。味の濃い煮物、ご飯地などに利用します。
2番出汁は1番出汁を引いた出汁殻(昆布、カツオ)を3分の2程度の水で出します。
1番出汁との大きな違いは、2番出汁は火を止めず弱火で旨味を抽出することです。
- 水1ℓに出汁殻を全て入れる
- 5分程弱火で煮沸かす
- 漉す
風味や色合いを求める料理には1番出汁を。それ以外は2番出汁を使いましょう。
とはいえ、家庭ではそんなに出汁必要ない場合もあります。そんな時は味噌汁にしてしまいましょう。
昆布の選び方
昆布は等級もあり、種類もあるので選ぶのが難しく感じるかも知れませんが、私、家では2種類の昆布を常備していて、使い分けています。家で使う分には等級はこだわる必要は無いと思います。一等級などは贈答用と考えても良いので家庭で普段使いするものではありません。
私が常備している昆布は『日高昆布』『利尻昆布』の2種類です。どちらもスーパーに行けばカットされ小分けで売っていると思います。
『日高昆布』低価格で使いやすく、出汁を取った後も厚みがあり歯ごたえがあり加工に向いています。しかし出汁は少々濁る。
『利尻昆布』香り豊かで澄んだ出汁が取れます。値段は日高昆布より高いです。出汁を取った後加工できます。
この2つの昆布を料理によって使い分けています。
カツオ節の選び方
出汁に使うカツオ節は正確にはカツオ節を削って作られた、削り節を使います。
この削り方に『厚削り』『薄削り』などがありますが、薄削りの『花かつお』を選んでいただけば、同じように出汁が引けます。
厚削りはの出汁は非常に美味しいですが、出汁の引き方も変わってきます。