全世界で様々な料理に用いられその消費量は野菜の中でトップであるトマト。日本においては毎年野菜ランキングの1位をキープする野菜のトマト、今回はそんなトマトの情報を紹介していきます。
和食店より洋食店で出会う機会が多いトマト、トマトの歴史は古く世界で愛され利用されています。そんな世界ではトマトは加工して使われますが、日本では世界でも珍しくトマトを生食します。
トマト基本情報
ナス科の果菜で日本では1年草であるが、熱帯では多年草となる緑黄色野菜の一種である。
トマトの語源は古代メキシコのナワトル語で「ふくらむ果実」を意味する「tomatl」(トマトゥル)に由来する。
日本では冬に枯死するが熱帯の適切な環境下では長年月にわたって生育し続け、延々と開花と結実を続けることができる。
茎は柔らかく、葉は互生し、羽状複葉で長さは葉柄とともに40cm以上にもなる。葉、茎と共に強く青臭さを持つ。
品種の数は1万以上といわれている。トマトはナス科。ナスはもとよりジャガイモの仲間でもある。その他ピーマンやたばこ、ほおずきも同じナス科の植物である。
トマトの旬
夏の季語にもなり夏の野菜の代名詞のトマト、しかしトマトは高温多湿に向いていない。トマトが一番美味しいとされるのは春から初夏と秋が糖度が上がり一番美味しい。
トマトの旬が夏という考えが定着した理由に昔、トマトは春に種を蒔いて夏に収穫するものという認識があり、今より栽培技術、保存技術、輸送技術などが乏しいなど色々な要因から夏に大量のトマトが流通してトマトの旬は夏となりました。
現在ではハウス栽培やその他の技術も高くなりトマト本来の旨味がある時期に出荷し食卓に並ぶようになりましま。夏のトマトは水分が多く、味が薄いトマトが多いと言われています。
トマトの産地
主産地は熊本県、北海道、茨城県、愛知県など
熊本が生産1位で生産量の14%強が熊本で生産されてい。2位の北海道が8%となっている。
熊本ではトマト栽培に力を入れていて糖度が8%以上ある『熊本塩トマト』などがありまます。この熊本塩トマトの品種は桃太郎トマトで土壌や栽培方法が違い、糖度を上げることに成功したトマトです。
トマト歴史
栽培トマトの成立は紀元後1000年頃と推測されている。原産地は、南アメリカのペルー、エクアドルなどで先住民族のインディオによって栽培されていた。
アジアへはスペイン人によってフィリピンに入り、わが国には17世紀の1670年ころに長崎に伝来した記録はあるが、その頃はアカナスと呼ばれ観賞用として栽培されていた。
16世紀(1500年代)にはヨーロッパ各地にトマトは伝わっていましたが、この頃は悪魔の実と恐れられ食用ではなく鑑賞として扱われていました。
日本でトマトが食べられ始めたのは1887年(明治20年)頃からトマトが普及し始めたとされています。
トマトは長い歴史の中、『野菜か?果物か?トマト裁判』『リンカーントマト暗殺未遂』等、面白い事件もあります。
トマト事件やトマト歴史をもっと詳しく知りたい方は『トマト歴史『悪魔の実』と呼ばれた過去』を見てください。
トマトの栄養価
「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるようにトマトは大変栄養素に富んだ野菜です。
中でも細胞の維持調整などの役割を持ち血圧を下げる代表的な栄養素であるカリウムや、体の老化防止に役立つビタミンCなどを多く含んでいます。
生で食せる野菜である事から手軽に栄養補給したいときに重宝する野菜と言えます。
大玉種のトマトよりミニトマトの方が栄養素が高いです。大玉種の一般的なトマトは皮が柔らかく完熟状態では収穫出荷が出来ない為、完熟前に収穫するのに対しミニトマトは皮が硬く完熟状態までしっかり養分を蓄えてから収穫できることから大玉種のトマトよりも栄養素が全般的に高い傾向にあります。栄養をたっぷりと摂取したい方はミニトマトをおすすめします。
トマト100g当たりの栄養素()内はミニトマト
- エネルギー 19kcal(29kcal)
- タンパク質 700mg(1100mg)
- 炭水化物 4700mg(7200mg)
- カリウム 210mg(290mg)
- β-カロテン 0.54mg(0.96mg)
- ビタミンC 15mg(32mg)
リコピンとは
トマトと言えばリコピンではないでしょうか。このトマトの代表的な健康成分のリコピンは高い抗酸化作用があり体の老化防止などに効果的であります。その抗酸化力はβ-カロテンのおよそ2倍、ビタミンEの100倍と言われるほどです。
リコピンは生の状態では吸収性が非常に弱く加工品の方が2~3倍も吸収しやすいことが分かっています。
リコピンを上手に摂取には
- ミニトマトを選ぶ
- ケチャップを使用する
- 熟しているトマトを使う
- 加熱する
- 油と一緒に摂取する
- トマトはつぶして使う
トマト種類や品種
日本で流通しているトマトの7割は『桃太郎』という名のトマトです。これを種類で分けるなら大玉種桃色系の桃太郎品種のトマトとなります。
世界ではトマトの歴史は古く、その地域に合ったトマトが改良を繰り返され今ではトマトの品種は1万を超えるとも言われています。
その様なトマトを種類分けすると『サイズ』と『色』で大別できます
サイズは『大玉種』『ミディアム』『ミニトマト』『その他』と4分類に分けてられ
色は『桃色系』『赤色系』『緑色系』『その他』と4分類に分けられます。
トマト調理法
生のままサラダに、トマトを潰してソースなどにと色々な調理法が存在しますので簡単に紹介いたします。
生のまま使う時には
- 櫛切りにして
- スライスして
- ダイスカットして
トマトを焼く方法
- オーブンで焼く
- フライパンで焼く
- 直焼き
この他に煮ても蒸しても、揚げても利用できます。
世界にはこの様な調理方法を使った有名な料理があります。トマト料理のレパートリーを増やす様な料理もたくさんあることでしょう。その様な料理を『世界のトマト料理。新しいトマト料理のレパートリー増やしませんか?』でまとめておきましたので、是非見てみてください。
トマト選び方と保存方法のポイント
トマトをダメにしてしまった経験はありませんか。トマトは傷むのが早い野菜ですので、正しい保存方法を知らないとダメにしてしまう事も多いと思います。知っているだけでトマトの寿命がグンと伸びますので、『選び方』と『保存方法』を簡単に紹介します。
トマトの選び方
- 綺麗で艶のあるもの
- 丸くて重みのあるもの
- ヘタが緑でピンっと張っているもの
- 裏の中心から白い線が伸びている
トマトの保存方法
- 未熟なものは追熱する
- 野菜室に入れる(フリーザーパック又は新聞紙に包み)
- 冷凍してしまう