トマトには長い歴史があり、その中で数多くの品種が生み出されてきて、世界各地で使われている野菜です。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるようにトマトは低カロリーで大変栄養素に富んだ野菜です。トマトの栄養素がどの程度入っていて、どの様な効果が期待できるのかを解説していきます。
トマトの栄養素 主成分
一般的なトマトは皮が柔らかく完熟状態では収穫ができない。その為完熟の一歩手前で収穫するが、ミニトマトは皮が硬く完熟状態までしっかり養分を蓄えてから収穫できるため一般のトマトよりも栄養素が全般的に高い傾向にあります。
栄養をたっぷりと摂取したい方はミニトマトをおすすめします。
大玉種のトマトとミニトマト100g当たりの生で食べた時の主要栄養素を比較してみましょう。
(栄養素名称) | エネルギー | 炭水化物 | カリウム | β-カロテン | ビタミンc | グルタミン酸 | ビタミンE |
トマト | 20kcal | 4.7g | 210mg | 540㎍ | 15mg | 240mg | 0.9mg |
ミニトマト | 30kcal | 7.2g | 290mg | 960㎍ | 32mg | 380mg | 0.9mg |
大玉種のトマトは一個200g強ありますので、半分食べれば100g分の栄養素が摂取でき、ミニトマトは1個13g弱なので8個食べれば100g分の栄養素を摂取出来ます。
どの栄養素をみてもミニトマトの栄養素の方が高いことが分かります。
トマト栄養素 β-カロテン
トマト栄養素のβ-カロテンとは緑黄色野菜に多く含まれる成分でβ-カロテンはビタミンAの作用する働きの他、有害な活性酵素から体を守ってくれる抗酸化作用、免疫を増強する働きをしています。
β-カロテンの吸収率は10%以下~60%と大きく異なります。油脂と食べると吸収が良いとされていますので油脂を使った調理がオススメ。
トマト栄養素 カリウム
カリウムは体内に存在する最も量が多いミネラル。
カリウムの働きは、細胞の浸透圧の調節、神経刺激の伝達、心肺機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応調節、血圧を下げる効果。
成人の体内に約200g含まれ、大部分は細胞内に存在し、細胞内外に多いナトリウムと作用しながら役割を果たしていく。
厚生労働省が出している、カリウム1日の摂取目標が18歳以上男性3000㎎、18歳以上女性、2600㎎と設定されています。また世界保健機構(WHO)では成人で高血圧予防のためには1日3510㎎が望ましいとされています。
トマト栄養素 ビタミンc
ビタミンcは水溶性ビタミンの一つで美容に必要なビタミンです。
人は合成に必要な酵素がないためビタミンCを合成できません、その為食事から摂取します。
働きとしてはビタミンCはアスコルビン酸ともいわれ、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必須な化合物で皮膚や粘膜の健康維持や、ストレスへの抵抗力、鉄の吸収をよくしたり有害な活性酵素から体を守る働きをしたりと色々な働きをしていて抗酸化作用にがんや動脈硬化に対し予防してくれます。
この活性酵素から体を守る働きの1つが廊下に対しても効果があると期待されています。
厚生労働省が出している、ビタミンcの一日の推奨量が成人男女1日100mgとなっています。
トマト栄養素 ビタミンE
ビタミンEの働きは抗酸化作用により体内の脂質の酸化を防ぎ体を守る働きがあります。
この働きのおかげで、細胞膜の酸化による老化、血液中のコレステロール酸化による動脈硬化などの生活習慣病や老化と関連する疾病を予防するとされています。
厚生労働省が出している、ビタミンEの一日の摂取目安量が成人男性で6.5mg成人女性で6mgとなっています。
トマト栄養素 リコピン
トマトには健康学上主要とされる成分の他、リコピンなどの健康的であるとされる成分が豊富に含まれています。
リコピンとはトマトの代表的な健康成分の一つで高い抗酸化作用があり体の老化防止などに効果的であります。その抗酸化力はβ-カロテンのおよそ2倍、ビタミンEの100倍と言われるほどです。
トマト栄養素 ペクチン
ペクチンは植物の葉や果実などに含まれる複合多糖類である。ペクチンはゼリー状になるその特徴から便秘等に効果があるとされ、硬い便の排便を促したり、逆に軟便の際はゼリー状の膜となって腸壁を守ります。また食物中のコレステロールが吸収されるのを防ぐことでコレステロール値を下げます。
ペクチンはミカンの皮やリンゴやいちごなどに多く含まれている。
トマトにも少量ではあるがペクチンが含まれている。
トマト栄養素効率の良い摂取の仕方
トマト栄養素や健康効果について今まで紹介しましたが、どうせトマトを食べるなら、この健康効果を最大限に効率よく摂取したいと思うはずです。
トマトの栄養素と言えば『リコピン』です。そのリコピンの効率の良い摂取方法です。
リコピンは生の状態では吸収性が非常に弱く加工品の方が2~3倍吸収しやすいです。
- ミニトマトを使う
- 油と一緒に摂取する
- つぶして使用する
- 加熱して使う
リコピンに関しては『リコピン効果と効率的な摂取方法』で詳しく解説しておりますのでそちらも見てみてください。
カリウムやビタミンcは生で食べるのが一番効率よく摂取出来ます。