魚・海産

イカ種類。和食でよく使われる7種紹介

イカ種類

よく使用されるイカの種類の紹介をさせて頂きます。

イカの基本情報やイカ料理については↓をご覧ください

イカ料理
烏賊(イカ)料理とイカ基本情報イカ料理についてのページになっています。代表的な烏賊7種の特徴、由来など、献立に役に立つ料理も紹介しております。...

ヤリイカ(槍烏賊・槍柔魚)

ヤリイカ

ヤリイカ(ジンドウイカ)科ヤリイカ属

胴長40cmほど、足は短い。雄は特に細長く、雌はやや丸みをおびている。色は赤みがかった褐色。体が細長い事から、『ささいか』『てっぽう』『てなし』などの別称(地方名)がある。シコシコとしていて刺身は細造りなど特に美味しい。

一杯250g~300g

肉食性。春に産卵する。夏から秋にかけて小ヤリイカが漁獲される。初物などは高値で取引される。

外套(胴体の部分)の長さで雄は30cm~40cm、雌は20cm~25cm程になり、雄の方が長い。特徴的なのは外套部分の形で、細長く、そして先が尖った形をしていて、名前の由来にもなっている。エンペラー部分も大きなひし形で、銅の半分位ある。

ヤリイカ旬 

地域によって多少異なるが、基本的には産卵直前の冬に最も身が美味しいくなる。産卵の為、春に沿岸に寄ってくるため漁獲量は春が多いのはこの為。

産地 

北海道南部以南。沖縄を除き生息している

スルメイカ(寿留女・須留女)

スルメイカ

ツツイカ目アカイカスルメイカ属

船体的に赤褐色で、背部が濃い。旬は夏から秋にかけて。夜間集魚灯をつけて釣る。日本での漁獲量は多く、生食の他冷凍や乾製品にして用いられる。

初夏に関東周辺で獲れる小さなイカを『ムギイカ』、春~夏に獲れる小さなイカを『バライカ』などと呼ぶこともあり、日本各地で獲れることから地方名も多く、『イキレ』『オニイカ』『カンセキ』『サルイカ』『シマメイカ』『ジルマイカ』『チンチロ』などと呼ばれ市場などでは『真烏賊』という名で販売されていることもある。

胴長30cm位で雌の方が大きくなる。背側に黒い縦帯がある。ひれはひし形、ヤリイカ類と異なり眼球が露出する。日本周辺からオホーツク海、東シナ海かけて分布。

古来から親しまれていたイカ、消費量の多い魚介類で年間通して味も良く。低カロリーで栄養価も高い、刺身、煮物、焼き物として利用される他、郷土料理にも幅広く使われている。干しもの物はスルメと称して結納品として欠かせない縁起物。『寿留女』スルメと読みます。噛めば噛むほど味が出ることから、味のある仲の良い夫婦になって欲しいという気持ちの表れとして贈られます。その他塩辛や松前漬けなど用途幅広く、使い勝手の良いイカである。

スルメイカ旬 

夏~秋

スルメイカ産地 

日本各地でとれる

ケンサキイカ(剣先烏賊)

ケンサキイカ

ヤリイカ(ジンドウイカ)科ケンサキイカ属

剣の先のように尖っていることからこの名がついたとされている。

雄の方が大きくなる、肉食で小魚などを食べる。スルメイカやヤリイカよりも温暖な地域にいる。胴長35cmほどでヤリイカによく似ているが、胴が少し太く、足も太くて長い、墨袋の中に発光器がある。東京市場では『あかいか』と呼ぶ。九州では『五島いか』と呼ぶ。

干しもののスルメは『一番スルメ』『みがきスルメ』『五島スルメ』などといい、商品価値が高い。

ヤリイカ、アオリイカと共に高級烏賊で市場でも高値で取引されている。

ケンサキイカ旬 

地域によって異なるが春~夏とされている

ケンサキイカ産地 

本州中部以南から四国、九州

長崎県五島列島が本場とされる

アオリイカ(障泥烏賊)

アオリイカ

ヤリイカ(ジンドウイカ)科アオリイカ属

胴長30cmほどで、触手が長い。体色は赤みを帯びている。ヤリイカの仲間だがヒレが胴全体まであり、楕円形の姿をしている。身は厚く、甘みがあり柔らかい。アオリイカはイカ類の中では最も高価で主に寿司屋、日本料理、懐石料理などで利用される。一部の地域では干しものに加工されているが、これも非常に高価

触って色素細胞の変化するもので身に張りがあるものが鮮度が良い

【名前の由来】

より大きくて四周に肉鰭がある。状(かたち)は障泥(あおり)に似ている。これをするめにすると佳い〉
障泥というのは馬具のひとつ。鞍の下に敷く泥よけで皮革で作られる。トラ、クマなど素材によって等級がある。この障泥に形が似ているところから。

和漢三才図解

アオリイカ旬 

初夏とされているが地域によって異なる

アオリイカ産地 

北海道南部以南

ホタルイカ(蛍烏賊)

ホタルイカモドキ科ホタルイカモドキ属

胴長7cmほど、体表に多数の発光器があり、発光するので『蛍』の名がついた。

相模湾、駿河湾、外房などでも獲れるが、まとまって挙がるのは日本海側。一昔前は、蛍烏賊は富山県の名産となっていたが、鳥取や兵庫などでも盛んに水揚げされている。

基本茹でたものが出回っており、目と骨を取って利用する。茹でるとワタに旨味があり、身には甘味がでる。生のものも少量出回るが、生食するとアニサキス症に似た症状を起こすことがあるのでオススメしない。富山の名物『竜宮素麺』がありますが、あれは足(ゲソ)の生食です。寄生虫はワタにいますので、ゲソなら刺身でも大丈夫なようですね。ちなみに富山湾では夜に青白く光る群れで現れるホタルイカの事を『竜宮の使者』と呼んでいたそうです。なんかかっこいいですね。

ホタルイカ旬 

ホタルイカ産地 

日本近海に分布。富山湾のものが有名

コウイカ(甲烏賊)

コウイカ科コウイカ属

コウイカ科のイカ、甲を持ったイカの総称としても使われる。

胴長18㎝ほど触手の長さ20㎝、胴の中に厚い石灰質の大きな甲(貝殻)があり、胴の両側に薄いヒレが丸くついている、市場に入荷されるさい生きているものが多く、その際に墨を吐くので『すみいか』とも呼ばれる。その他、『マイカ』『ハリイカ』とも呼ばれる。

コウイカ旬 

冬~初夏

コウイカ産地 

本州中部から四国、九州

モンゴウイカ(紋甲烏賊)

コウイカ科コウイカ属

和名は雷烏賊(かみなりいか)。名前の由来としては、雷が多い時期に良くとれるから。又は佐々木望氏命名。胴に現れる模様が雷を思わせたからこの名がついた。

胴長25㎝ほど。西日本で主に水揚げされ、人気のあるイカ。近年ではコウイカ類のヨーロッパモンゴウイカと混同される事がある。

味が良く柔らかい、特に西日本では人気、身が厚い。斑紋の明瞭なもの、触って張りのある物を選ぶ。

モンゴウイカ旬 

冬~初夏

モンゴウイカ産地 

房総半島以南、東シナ海、南シナ海