私が板前になったのは18歳でした。その時の献立に明日葉が使われており、板前になった初日に先輩に『採っても明日生えてくるから明日葉って言うんだよ』と教えて貰いました。なんか思い出深い食材です。
明日葉は火を通すとネバネバします、このネバネバは『カルコン』という成分で血栓予防効果などは医学的にも認められていて、健康に効果があるとされています。
明日葉のように葉物でネバネバする野菜にモロヘイヤや、つるむらさきなどがあります。
明日葉基本情報
セリ科の多年草。多年草とは同じ株から何年も花を咲かす植物の事
明日葉は小さな黄白色の花を咲かす。
自生地では古くから山菜として食べ、また家畜の飼料としても利用されていた。最近は栽培ものが広く出回るようになっている。食用にするのは、若芽、若葉、葉柄、茎で、繊維質に富み、ややかたいが、芹に似た香りを持っている。カロチン、ビタミンC、鉄に富みまた様々な薬用成分を含んでいることから、ヘルシー野菜としても注目を浴びてたこともある。
明日葉の旬
通年で回るが春~秋。春先の献立に使用されることが多い
明日葉の産地
八丈島をはじめとする関東から西
伊豆七島に多いが本州の中部及び、関東地方の太平洋側にも自生する、高さは1m位で茎や葉を切ると、薄黄色の汁が出てくる。葉は大きな羽状で複葉。
明日葉の栄養素
明日葉にはビタミンA,ビタミンBなど多くのビタミンを有し、カルシウムやカリウム、鉄などのミネラルもしっかりと入っている健康的食材といえる。
【茹でた明日葉100g中多く含まれている栄養素】
- ビタミンAレチノール活性相当量 440㎍
- カリウム 39㎎
- カルシウム 58㎎
- 鉄 0.5㎎
- ビタミンK 380㎍ など
明日葉名前の由来や別称
【由来】
遊牧の牛が食べると翌日には若芽が出ている事からとされている。明日には葉が生えてくるから明日葉
【別名】
八丈草(はちじょうぐさ)、明日草(あしたくさ)等
明日葉料理、調理法
明日葉は香り高い食材なので、その特性を生かし調理する。
ベーコンなどと炒めるだけで美味しい。
明日葉は茎と葉に分けます。
茎とベーコンを包丁します。
油を敷いたフライパンで炒めます。
塩胡椒、醤油で味付けしたら完成
明日葉のお浸し(お通し)
明日葉料理の中で一番利用される方法でしょう。
【浸し地 割合】出汁10・薄口醤油1・味醂0.5・酒0.5(カツオ)
【作り方】
- 明日葉は一度水に通し葉の部分
- 氷水に落とし
- 冷めた浸し地に漬けておく(3時間以上)
- 提供するときに包丁する
明日葉胡麻和え(お通し・前菜)
静岡県伊豆地方の郷土料理
茹でた明日葉の新芽を、炒り胡麻、醤油、砂糖で和えたもの。
明日葉の天ぷら(揚げ物)
明日葉の天ぷらだけでは、一品料理やコースの一部にはならないので他食材のわき役的な使い方をするのが良いと思います。
献立お役立て!
コースで使えるとするとお浸しにして天にとびっこやキャビアを添えてあげると形にはなりますね。このネバネバ系の野菜モロヘイヤとかつるむらさき等個人的は非常に好きでよく使います。このネバネバは体に必要な栄養分や美容に健康に良いとされています。提供方法は余りないですが、賄いとなると、炒めても美味しいですし、値段も安いのでガンガン使っていました。