野菜

里芋の子芋用品種8種

子芋品種

里芋はその芋の付き方、食する部位から一般的に子芋用、親芋用、兼用という3種に分類されます。里芋は本来茎の部分に当たり茎にデンプンが蓄えられてできたのが親芋と言われる部分で親芋から出てくるのが子芋です。

本日はその中で一般的にスーパーなどで手軽に手に入る子芋だけを食するタイプ、子芋用品種についてご紹介したいと思います。

里芋兼用品種
里芋の親芋、子芋兼用品種11種里芋はその芋の付き方、食する部位から一般的に子芋用、親芋用、兼用という3種に分類されます。里芋は本来茎の部分に当たり茎にデンプンが蓄えられてできたのが親芋と言われる部分で親芋から出てくるのが子芋です。その中で親芋、子芋どちらもおいしく食べれる親芋、子芋兼用品種を御紹介していきたいと思います。...
里芋親芋品種
里芋の親芋用品種3種里芋はその芋の付き方、食する部位から一般的に子芋用、親芋用、兼用という3種に分類されます。里芋は本来茎の部分に当たり茎にデンプンが蓄えられてできたのが親芋と言われる部分で親芋から出てくるのが子芋です。その中で親芋部分を主として食べる親芋用品種を御紹介したいと思います。...

里芋子芋用品種について

子芋用品種は主にスーパーなどで売っている冷凍食品になったりきぬかつぎとして食されているものなどが挙げられます。ころころと小ぶりなタイプのもので煮っころがしなど、家庭料理でもよく用いられています。

石川早生

原産地

大阪府南河内郡石川村(現河南町)

8月~9月

特徴

その名の通り早生で主に7~8月に出回る小ぶりな品種です。淡泊で仲秋の名月に使われ、子芋内に皮ごと蒸す「きぬかつぎ」として利用される。ちなみに「きぬかつぎ」は平安時代の女性のかぶりものである「きぬかつぎ」に似ていることからついた名前だという。大阪府の南河内郡石川村(現河南町)が発祥地なので名付けられたといわれておりその歴史は飛鳥時代にもさかのぼるといわれている。葉柄の縁が黒いので「えりかけ」とも呼ばれる。大阪府により「なにわ伝統野菜」にも認定されている。

土垂(どだれ)

10月~12月

特徴

店頭に並ぶ里芋の最も一般的な品種。全国各地で栽培されており、保存性が良いことから周年通して出荷されます。肉質は柔らかく適度な粘りがあり煮崩れしにくいのも特徴です。土垂という名前は大きな葉が垂れ下がる事からついたといわれています。煮物や豚汁などにするのが一般的です。主に関東地方で生産されています。

土垂から生まれた品種

  • ちば丸・・・千葉県で土垂から選抜、開発されたブランド里芋で土垂よりもぬめりが少なく皮が剥きやすいのも特徴です。
  • つるり・・・山形県西村山地域のブランド里芋で土垂を室内で培養養殖し、畑で苗から育てるという栽培法から生まれた。従来より早い9月に収穫でき、粘りや甘味のバランスが良く、貯蔵性にも優れている。

愛知早生

原産地

愛知県

10月~11月

特徴

芋は長めの長卵系で粘りがあり多収性である。コレステロールを抑える物質が多く含まれるということで人気になっている品種である。しっかりとした肉質で粘り気が多いのが特徴形は卵型

女早生(おんなわせ)

愛媛県の郷土料理芋炊き

原産地

愛媛県

10月~11月

特徴

愛媛県特産のはす葉芋系。子芋・孫芋用品種で粘りがあり食味もよく調理しやすい。もっちりした食感から地元では「団子」と呼ばれる。市場評価も高い品種である。甘味もあるので「栗芋」と呼ばれることがあります。汁物にするとねっとり感が増すため豚汁などがおすすめです。主に愛媛県と静岡県で栽培されています。

女早生から生まれた品種

  • 伊予美人・・・女早生から選抜育成され、女早生よりも収量が多い。濃厚な甘みがあり、粘りが強く柔らかいのが特徴。

大野在来(大野芋)

原産地

福井県大野市

10月~12月

特徴

福井県特産の子芋用品種。子芋がたくさんできることから「親ぜめ」の別名がある。よくしまり、やや粘りがあり肉質はきめ細やかである。福井県大野市が名前の由来。煮っころがしに合う。

上庄里芋(かみしょうさといも)

原産

福井県大野市越前大野

10月~12月

特徴

福井県大野市越前大野の上庄地区在住の農家だけが栽培できるブランド里芋。里芋栽培に適した自然条件がそろっておりそこで栽培された上庄里芋は煮崩れしにくくしっかりとしたうま味があるのが特徴。ぬめりが少なく独特の歯ごたえがあり「日本一うまい里芋」と称されることもある。福井県では「里芋赤飯」や「いもぼたもち」などにも使われる。

坂井芋

原産

長野県飯山市

11月~12月

特徴

坂井芋は水害の多かった飯山市の坂井地区で作られてきた里芋で、粘りが強く濃厚な味羽が特徴です。江戸時代から栽培され、信州の伝統野菜にも認定されています。かつてより水害が絶えない地域であった坂井地区で安定した栽培できる作物はないかと、当時のお役人が伊勢様へ参拝した際に坂井芋の元となる芋を見つけ栽培し始めたのがきっかけだということです。収穫が非常に困難なため、生産者が少なく現在木島里芋研究会の方々を中心にした少数人数での栽培しかされていません。現在もっと多く生産できるような取り組みを生産者を中心に行われています。坂井芋は地元の祝い事の席などで欠かせない具材の一つとして挙げられ、そうした席では「切る」ということが縁起が悪いためそのままの形で調理されるそうです。また収穫時の秋祭りのことを芋祭礼と呼ぶほど地域では里芋を重要視していました。煮っころがしや塩ゆでなどの信州の郷土料理によく合います。

八幡芋(山梨県八幡地区産)

原産

山梨県甲斐市

10月~11月

特徴

200年以上の伝統がある山梨県甲斐市(旧中巨摩群竜王町)八幡地区で栽培されているブランド里芋できめ細かい繊維と粘り気が特徴で都内の高級店などに出荷されるなど高い評価を得ている。連作に弱く生産量が少ない為希少とされています。八幡地区はかつてより水害が多い地域であったが、約450年前、甲斐国主であった武田信玄が治水政策を行い御勅使川治水と竜王に築かれた信玄堤により釜無川本流が固定化され、竜王の地は開発がすすめられました。氾濫原とされていた竜王の地は河川の伏流水が田畑に浸み渡る事から、八幡地区をはじめとする竜王の土地は作物栽培に適するようになったのです、こうした背景からおいしい八幡芋がとれる環境ができたのです。山梨名物のほうとうに入れたり煮転がしなどによく合います。

新潟県の八幡芋

新潟県佐渡の八幡地区に伝わる伝統野菜の八幡芋です。江戸時代には代官所に納められ、島外門外不出とも言われた希少品種です。山梨県の八幡芋とは全くの別物です。この里芋は水はけのよい砂地で栽培され、粘りがとても強いのが特徴です。煮物や、炊き込みご飯などに合い島の冬の味覚として親しまれてきました。旬は12月~1月

その他のブランド子芋用品種

  • 三河丸芋・・・愛知県新城市で昔から栽培されている品種で小ぶりで丸いため煮物に向く、甘くて柔らかいのが特徴です。
  • 八名丸里芋・・・愛知県新城市一鍬田(旧八名群八名村)のブランド里芋。粘りが強く柔らかいのが特徴です。
  • 縄文里芋・・・富山県小矢部町のブランド里芋でねっとりともちもちの食感が特徴の里芋。小矢部市内にある桜町縄文遺跡と里芋が縄文時代に伝来したことをかけて名付けられた。
  • 鐙畑(あぶみはた)の里芋・・・福岡県京都郡みやこ町鐙畑地区特産の里芋。甘くてほくほくした食感が特徴。標高450mにある鐙畑地区で作られている。
  • 八幡いも・・・山梨県甲斐市で江戸時代より栽培されてきた伝統野菜。粘りが強くねっとりしており風味豊かである。やわらかくきめ細かい舌触りも特徴です。