冬・魚

浅利料理と浅利の基本情報

浅利(あさり)

日本料理では使う事が多い浅利です。私がいた店では特に味噌汁にしていることが多かったです。使い勝手の良く美味しい食材です。

近年では環境の変化や乱獲等の事柄でアサリの漁獲量も年々減っていて価格も高くなっています。私が子供の頃には潮干狩りなど行って取ったものですが、現在では潮干狩りも色々な制限がある所もあるそうです。また漁業関係者に対しても1日にとっていい量の規制がある所もあるようです。

浅利料理や浅利の色々な情報を紹介させて頂きます。

浅利の基本情報

マルスダレガイ科の2枚貝

殻の大きさは4cm程。殻の模様は色々あり、若い浅利程鮮明。生きている時は黒っぽいが死ぬと茶褐色になる。

旬は一応あるものの、年中出回っている。殻表に布目状の刻線がある淡褐色に白斑がある。河口や砂泥質の浅海に生息、年2回春と秋に産卵するが産卵直後は味が落ちる。

あさりと同科のものに、うちむらさき、ひめあさりがある。うちむらさきは形態も生態も全く異なるのだが、ひめあさりは、少し小さい程度で浅蜊と味も大差ない。

殻付き、むき身などが販売されている。

ビタミンB1を破壊するアノイリナーゼという酵素が含まれているのだが、加熱することで作用が失われる。

浅利の旬 

通年で回るのだが一般的には寒中~春が旬とされている。

一年に2回産卵する。春と秋。産卵後は味が落ちるのでこの産卵前が美味しいとされている。

浅利の産地 

遠州海、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、等

韓国、アメリカなどからの輸入物も多い

浅利の名前の由来

漁る(あさる)→あさり

浅利の塩抜き

取ってきた浅利は塩抜きしないと食せないので正しい塩抜き方法を記載しておきます。殻付きで販売しているものも塩抜きが必要です。

  1. 浅利を水で良く洗う
  2. 塩水(食塩濃度2~3%)を作り浅利が浸かるようにしておく
  3. 水温は15℃以下にしない・冷暗所に置く
  4. 一日置いておく
  5. 水で良く洗う

浅利毒

浅利毒とは、貝毒の一種。この毒はべネルピンと命名されたが毒の生体構造は不明。強い肝臓毒で潜伏期間は1日~2日。悪心、嘔吐、倦怠感、腹痛、微熱などが表れる。

基本熱で死滅するので、生で食さなければ発症することはない。

この貝毒は浜名湖、三浦半島といった一部の所でしかでていない、また昭和26年以降はこの毒素による食中毒は発症していない。

浜名湖アサリ貝毒事件

1942年(昭和17年)~1950年(昭和25年)に静岡県の浜名湖でアサリやカキによる集団食中毒のこと

死傷者144名。

食中毒の原因はアサリと突き止めたが、アサリの何が原因かは不明。

貝類採取が禁止され終息した。

浅利料理・調理法

浅利には殻付きのまま使う、むき身にして使うの2種類の方法があります。

むき身を購入したら、洗う程度で使えますが、殻付きの浅利を購入した場合は塩抜き作業は必須になります。

浅利の出汁の取り方むき身の仕方

浅利は塩抜きしておきます。

  1. 浅利が被る程度の水に、適量の昆布を入れ中火にかける
  2. 水が沸いたら昆布を抜く
  3. 浅利が開いたら、浅利は岡上げ、小さいスプーンで実を取り出したらむき身になる
  4. 残った出汁はザルとリードなどを使って漉す。乳白色の出汁ができる。

深川飯(食事)

【由来】 昔、東京の深川は海辺で良い浅利が取れた、漁師飯のようなもの

浅利のむき身・白ネギの笹打ち・刻みのり・ごはん

【割合】 出汁10、薄口醤油1、味醂0.3

【作り方】 割合で合わせた地を材料が被るくらい鍋に入れ沸かして、そこに浅利のむき身、白ネギを入れ一煮立ちさせご飯にかけ、刻み海苔をかける。

浅利の酒蒸し(一品料理・蒸し物)

  1. 浅利は殻を洗って、塩抜きしておく。
  2. 昆布を敷いた鍋に浅利を並べて少量の酒を入れ蓋をして火にかける
  3. 浅利が開いたら味を見て、塩気が足りないようなら塩を足す。最後に薄口を少量たらす。

バターを入れたら浅利バターになる。

簡単で非常に喜ばれる料理。

しぐれ煮(前菜・小鉢・お通し)

浅利のむき身・生姜・三つ葉

【割合】 酒1、砂1、味1、濃0,7、溜0,3

【作り方】

  1. 生姜は小角に包丁して軽く水にさらす
  2. 割合の時を鍋に入れ沸かす
  3. 生姜と浅利のむき身を入れて煮ていく。
  4. 三つ葉は一口サイズにカットし最後に入れ混ぜる(提供前に天にのせても良い)

浅利と生姜の炊き込みご飯(食事)

浅利のむき身・生姜・米

【割合】 出汁16、薄1、味0,5、素少々、塩少々

浅利の出汁がある場合、カツオ出汁と半々で割る

【作り方】

  1. 生姜は千切りにしておく
  2. ご飯を炊く時に浅利のむき身を入れる
  3. 蒸し時間に生姜の千切りを入れる

お弁当やランチなどで活躍する浅利のご飯です。コースの最後などに使う場合下に記載した炊き込みご飯の方が喜ばれます。

浅利の炊き込みご飯(食事)

浅利のむき身・三つ葉・米

【割合】 出汁16、薄1、味0,5、素少々、塩少々

【作り方】

  1. 割合の出汁でサッと浅利を炊く。浅利は岡上げする。
  2. ①の出汁を冷まして米を炊く
  3. 蒸し時間に岡上げた浅利と刻み三つ葉を混ぜる

土鍋で炊いてあげます。蒸して蓋を開ける際はお客様の前で開けてあげますと、浅利の良い香りが客席に広がります。簡単ですが非常に喜ばれる一品だと思います。

浅利を一緒に炊かない事で浅利がふっくらしていて、浅利の見た目も良く仕上がります。

献立お役立て!

深川飯は美味しい一品だが、盛り映えする料理ではないので、器にこだわったり、新香盛に色を付けてみると良いのではないでしょうか。

浅利蒸しの塩加減は注意して欲しいです、浅利は元々塩分があり、塩抜き加減によって味が変わるので、味をみながら調節してみてください。バターを入れたりしてお店にあったアレンジもできると思います。

浅利の炊き込みご飯は浅利がふっくらと仕上がりは綺麗ですが、浅利の風味などは一緒に炊くのと比べると少ないです。使用方法やコースの内容などによって使い分けるのが良いと思います。

浅利料理は塩抜きし砂をはかせる作業さえしてしまえば、他は手間も少なく美味しい貝です。