野菜

なすの種類について

茄子には様々な形や大きさがあります。和食屋のメニューなどを覗いてみると、種類や大きさなどを生かした料理が見られます。この記事ではそんな様々ななすの品種の形や色、特徴やおいしい食べ方などを御紹介したいと思います。

小丸茄子(小ナス)

主な産地

山形県、高知県、新潟県

7~9月

特徴

一般的なナス科のなすとは違い、サクラソウ科オカトラノオ属の多年草である。実の形はなすによく似ていて小さい。長さ3~8cm程まで収穫されるなすの総称で、重さ30グラムほどまでのものを指し一般的に20g程度である。なすを小さくしたような形からその名前がつく。各地域で伝統野菜として受け継がれている。小茄子の中にも丸ナス系と卵型がある。皮が柔らかく、種子がないのが特徴であり、主に漬物用として栽培されています。辛子漬け、浅漬け、糠漬けなどで食されるが、料亭などではその形のまま煮物、また鹿の子や扇の飾り包丁を施され天婦羅にしても食べられることが多いです。なすの甘味がしっかりと感じられる。そのサイズから一口なすとも呼ばれます。

主なものに東北の民田、京都の捥ぎ(もぎ)、山形の出羽丸茄子があります。

丸茄子

主な産地

新潟県、奈良県、大阪府、

6~9月

特徴

主に直径10センチほどのサイズが多くほぼ真ん丸、またはやや扁球形の果実は、皮が硬めで果肉が緻密にしっかりと詰まっているのが特徴。大きいものでは1kgくらいまで大きくなります。日本で作られてきたものはへたの部分が紫色をしています。煮崩れしにくく、田楽などに使われる。料亭などでは形を生かし、中をくりぬいて「食べられる器」として用いられることもあります。かつては全国的に栽培されていたが、中長なすの人気に押され栽培農家がやや少なくはなったものの現在でも山形県などの信越地方、関西で多く栽培され京野菜の加茂茄子が良く知られています。北陸地方では真ん丸ではなく巾着型をした「巾着なす」も出回っていますが、これは中国の丸茄子「北京大円」が北陸地方に伝わり巾着型になったと言われています。

卵形茄子

特徴

かつて関東で多く出回っていた品種、中長ナスの需要により現在では流通していない。小型のなすで果肉がしまっており皮が薄いのが特徴であり「真黒」という品種が良く作られていた他「千成」という品種も作られていました。主に漬物などに用いていた。

千両茄子

主な産地

岡山県、京都府京丹後市

6~9月

特徴

卵形なすと中長茄子の交雑による改良品種でハウス栽培に向く。13~15cm程の長さで皮は艶があり、へたの近くまで濃い紫色になる。歯触りが良く果肉が柔らかいのが特徴です。岡山県で生産額の一番多い野菜として知られ岡山のブランド野菜にもなっており、その品質は日本一と言われています。また京都・乙訓地域ではタケノコと共に特産物にもなっています。千両茄子の名前の由来は豊産性と千両箱から溢れる大判・小判を結び付けて名付けられたという。関東を中心に東日本で出回っています。極早生で初期収量が多く、多収性なのも千両茄子の特徴であります。備南地区(岡山市の灘崎町と玉野市の一部)でとれた備南千両茄子は令和天皇の即位に伴う大嘗祭で献上されるほどの一品です。

中長茄子

主な産地

全国

6~9月

長さ12~15cm、重さで「長卵形なす」とも言います。流通量が最も多い品種で一般にスーパーでよく見かけるなすは主に中長茄子だと言えます。皮・果肉とも柔らかく様々な調理法で使えます。品種名こそ店頭で表記されていませんが、「早生大名」「千黒2号」「くろべえ」「式部」などいろいろな種類があります。調理法は幅広くどの料理にも合う利便性がある他、収穫量が多くハウス栽培により長期間収穫できるため全国に普及しています。

長茄子(大長茄子)

主な産地

九州、東北、大坂

6~9月

特徴

果実の長さが20~30cmあり、細長く果肉が柔らかく一般的に皮は薄めであるのが特徴。長いものは「大長茄子」とも呼ぶ。やや水分が多く、調理法としては蒸し、焼き、塩もみに向く。東北や西日本で主に栽培され各地で特産品とされている。西日本の「津田長」「博多長」「ブルネット」や東北地方では秋田県の「河辺長」、岩手県の「南部長」、宮城県の「仙台長」などがあります。東北で作られる長茄子は果肉がしまっていることが多く漬物に向き、西日本で作られている長茄子は実が柔らかく焼いたり煮たりするのに向いています。在来種は栽培が難しく、時間がかかったり、不ぞろいになる事が多いのが難点です。現在では多く流通しているのはF1(一代交配)品種と呼ばれる品種で「筑陽」や「黒陽」などです。「大長茄子」は熊本県伝統野菜に認証されています。一般的に煮物や揚げびたし焼き茄子などに向きます。

米茄子

主な産地

高知県

7~8月

特徴

アメリカ品種ブラックビューティーを日本で改良した大型種で、ヘタが緑色なのが特徴である。大変品種で重さが300~400gほどあります。果肉は締まっていて焼き物、揚げ物に使うのが一般的、皮や実が固いことから漬物にはあまり向きません。「くろわし」や「太郎早生」が一般的であるが品種名ではまず売られていません。和食では田楽焼きなどに用いる他煮崩れしにくいのでグラタンやシチューの具材などにも合います。

白茄子・白長茄子

主な産地

千葉県、新潟県、埼玉県

7~10月

特徴

東南アジアの品種で果実が真っ白なナス。皮が厚くやや硬い。灰汁が少なく、煮ても煮汁が黒くならない。巾着型と米茄子に似た丸型系統がある他、長茄子系統のものもある。丸茄子型は長さ13~16cm程度で重さ300~500gほど。長茄子系統は20~23cmほどになり重さも150~200gほど。越後白茄子などが知られる。皮が白い為、紫色の皮に含まれるなす特有の成分である「ナスニン」が含まれていない。収穫量が少なく経済栽培産地は見られなくなったが名産として広めようとする地域が見られる。味はとても良く様々な調理に向く万能性がある。白色の為、シチューなどの白い料理にも合う他、グラタンや汁の実、サラダなどにも用いられる。長茄子系統は焼きナスなどに向いている。

青茄子(白なす)

主な産地

埼玉県、鹿児島県

6~9月

特徴

埼玉県などでは一般に白ナスと呼ばれるが、真っ白になる品種とは異なり緑色をした茄子である。翡翠茄子、緑なすとも呼ばれる。米茄子程度の大きさの卵型の他、長茄子と同じくらいの20~23cm程になる長茄子系統などがありヘタが小さい。皮が硬めだが、身は加熱すると柔らかくなりとろっとした食感が楽しめる。焼き物、炒め物、揚げ物など火を通す料理に向くが浅漬けなどには向いていない。埼玉県の埼玉青大丸茄子や薩摩白茄子などが知られている。埼玉県では青茄子を用いたジャムの製品加工も行っている。